ホテルの調理師は華やかな職業に見えますが、低賃金や長時間労働、休日の少なさといった厳しい環境に悩む方が多い仕事です。
現状に不満があっても、長年勤めていると「お世話になったから辞めづらい」「他の職場も同じだろう」と考え、転職をためらう方もいるのではないでしょうか。

実は私も、10年間ブラックな環境で働いていました。
何度も辞めたいと思いましたが、「続ければいつか報われるかもしれない」と自分に言い聞かせ、なかなか転職に踏み出せませんでした。
しかし、待っているだけでは何も変わらないと気づき、思い切って転職を決意。
結果、別のホテルで以下の問題を改善していきました。
- 給料アップ
- 休日の増加
- 労働時間の大幅な減少
この記事では、ブラック企業の特徴や避けるべきポイント、ホワイトなホテルを見つけるための具体的な方法をお伝えします。
調理師として活躍する夢を諦める必要はありません。
転職は、生活を豊かにし、将来を大きく変えるチャンスです。
「いつか良くなるかも」と我慢し続けるのではなく、理想の職場で働く未来を描いて行動してみませんか?


【マオネコ】
- ホテルの西洋料理人を10年以上続けています。
- 5つ以上のホテル、10か所以上のレストランや宴会場で経験を積む。(グループホテル内の異動も含む)
- 2度の転職(再就職)で
・年収⇛50万円UP
・一般職⇛部門シェフ
・残業月70時間⇛15時間⇛3時間に減少
・公休月6回⇛月10回と待遇改善を達成!
家族や友人と過ごす自由な時間が増えました!!


10年勤めたホテルを辞めた理由│筆者の転職体験
私が19歳で入社したホテルは、調理師として技術を磨く機会に恵まれる一方で、労働環境は厳しかったです。



基本給は10年間で3万円ほどしか増えず、月の残業時間は70時間を超えるのが当たり前。
休みも十分に取れない状況が続きました。
結婚後、家族を支えるために給与改善を求めて会社に相談しましたが、期待する回答は得られませんでした……。
残業代が実際の労働時間に見合わない額だったり、有給休暇が消化できなかったりと、働く環境に限界を感じる日々が続きます。
それでも「続ければ報われる」と自分に言い聞かせていましたが、状況が変わる兆しはありません。



ここからは、私が直面した具体的なエピソードを交えながら、ブラックな労働環境で働くホテル調理師の現実をお伝えします。
同じような環境で悩んでいる方に、行動を起こすきっかけを提供したいと思います。
10年勤めたホテルを辞めた理由①│給料の低さとボーナスなしの現実


19歳でホテルの調理師として正社員に採用され、初任給は月収15万円、手取りは12万円ほど。
当時は見習いの身であり、料理の技術や知識の習得を優先していたため、給料の低さに不満はありませんでした。
しかし、キャリアを積んだ5年後、中堅となっても基本給は17万円程度にとどまりました。
残業50時間を含めても手取りは16〜18万円。この状況に、将来への不安が次第に募っていきます。
27歳で結婚を機に、給料アップを会社に相談しましたが、交渉は実りませんでした。
努力が足りないと考え、仕事に全力を注ぎ続けましたが、10年勤続しても基本給は18万円ほど。
待遇は大卒の新入社員とほぼ変わらず、給料アップが見込めない現実に直面しました。
さらに、職場の環境も徐々に悪化していきます。
お世話になった師匠的な存在の上司が定年退職し、待遇の悪さに耐えきれず転職する同僚も相次ぎました。
このような状況で、自分のキャリアや将来への不安が日に日に大きくなり、「このままで良いのか」と悩んだ末、より良い環境を求め行動を起こす理由の一つとなりました。
10年勤めたホテルを辞めた理由②│長時間労働と不透明な残業代


ホテルの勤務時間は過酷で、1日12~14時間の労働が日常でした。
たとえば、10時~19時のシフトが、実際には8時~22時になるのは珍しくありません。
始業より早く出勤する「前残業」は労働時間に含まれず、管理される残業時間は大幅に少なく記録されます。
実際には月72~120時間の残業をしていましたが、支給された残業代は月5万円程度。
時給に換算するとわずか400円台という低水準です。
このような環境で、家族との時間や自分の健康を犠牲にしている環境に疑問を持つようになりました。
より労働時間が明確に管理される職場を求め、転職を考え始めます。
10年勤めたホテルを辞めた理由③│休暇不足と有給取得の壁
ホテルの所定休日は月8回でしたが、人手不足が常態化しており、実際には月6~7日しか休めませんでした。
新メニューの試食会やイベント準備のため、休日出勤せざるを得ない日もあります。
有休は年間20日間ありましたが、一度も取得できず、公休すらまともに取れない状態でした。
同僚の中には、月に2日しか休まない人もおり、それを「頑張り」として評価する風潮さえありました。
このような休みが取れない状況に限界を感じ、休日が確保される環境を求めて転職を決断しました。
ブラックから脱出!ホワイトなホテル転職で劇的に変わった生活


ブラックな職場から別のホテルに転職して、給料・残業・休暇の全てが劇的に改善しました。
収入の増加や労働時間の短縮により、生活の質が大幅に向上。
将来への不安が解消され、新たなキャリアの可能性に希望を持てるようになりました。
この章では、転職で得られたポジティブな変化を具体的にお伝えします。
給料がアップし、生活が安定
転職後の基本給は18万円から23万円に増え、ボーナスも年2回支給されるようになりました。
20代後半から30代の中堅調理師は人手不足の影響もあり、経験を評価する企業から好条件のオファーを受けやすい状況です。
「転職なんて自分には無理」と諦めず、一歩踏み出せれば生活水準を大きく向上させる可能性があります。
残業が大幅に減少│月70時間→10時間以下に
新しい職場では月15時間の固定残業代が含まれる契約でしたが、実際の残業は月8~10時間程度。
繁忙期でも15時間を超えることはありませんでした。
飲食業界では異例の短い労働時間に驚きましたが、そのおかげで家族との時間や料理の勉強をする時間がかなり増えました。
休日が増加し、有給取得も可能に
転職先では月の公休日数が9~10回に増え、有給休暇も年5日間の取得が保証されています。
以前の職場では想像もできなかった休暇の多さにより、家族や友人と過ごす時間が充実しました。
新たな趣味や旅行に行く時間もでき、転職によって人生が豊かになっていくのを実感しています。
ブラック脱出!調理師がキャリアアップを目指す転職方法


ブラックな職場環境から抜け出し、調理師としてキャリアアップを目指すには、自分に合った転職方法を選びましょう。
- 同僚や先輩からの紹介
- 転職エージェントの活用
- 地元密着型の求人探索
- 気になる職場への直接問い合わせ
など、選択肢は多岐にわたります。
それぞれのメリットとデメリットを理解し、自分に最適な手段を選べば、理想の職場へ近づく可能性が高まります。
知人からの紹介で効率的に転職活動を進める


調理師業界は、同僚や先輩とのつながりが転職を成功させる大きな手助けになります。
信頼関係を築いて人脈の広い方から紹介を受けれれば、良い職場を紹介してもらえる可能性が高まります。



紹介者の評判を守るためにも、転職後の職場での行動には注意を払う必要があります。
同僚との関係が薄い場合や、自分のペースで転職を進めたい方には、飲食業界特化型の転職サイトが役立ちます。
特にフーズラボやitkは全国規模の求人を扱い、登録も無料です。
転職活動の第一歩として、利用を検討してみてください。




飲食業界に特化した転職サイト・転職エージェントの活用


人脈がない方にとって、飲食業界特化型の転職サイトやエージェントは転職活動を成功させるための強力なパートナーとなります。
フーズラボやitkが代表的なサービスで、希望条件に合った求人を提案してくれるプロのアドバイザーが在籍しており、初めての転職活動でも安心して進められる点が魅力です。
全国規模の求人情報を網羅しており、一般には出回らない非公開求人も多く取り扱っています。



高収入や好条件を目指したい方にオススメです。
求人票だけではわからない職場の詳細や、面接でのポイントについてもサポートが受けられるため、効率的な転職活動ができます。
スケジュールに余裕を持って進めることが大切です。
転職サイトや転職エージェントは無料で登録できます。
希望条件に合う求人情報を確認し、理想の職場を見つける第一歩を踏み出しましょう。
ハローワークや求人誌で探す


地元密着型の求人を探すなら、ハローワークや求人誌が便利です。
地方での就職を目指す場合には、有効な手段となります。
応募前には、口コミサイトやSNSで企業の評判を調べて信頼性を確認しましょう。



転職サイトを併用すると便利です。
気になるホテルやレストランへの直接問い合わせ


気になるホテルやレストランに直接問い合わせるのも効果的です。
実際に食事をしながらスタッフの雰囲気を観察すれば、自分に合った職場かどうかを判断しやすくなります。
ただし、問い合わせ先が必ずしも求人を募集しているとは限らないため、事前準備が重要です。
転職サイトなら気になるホテルやレストランの系列店舗の求人が掲載されている可能性もあります。
無料登録で最新の求人情報を確認し、転職成功への道を一歩前進させましょう。


ホテルの調理師はブラック?│近年の働き方改革で改善傾向
「ホテルの調理師はブラック」というイメージを持つ方は少なくありません。
低賃金や長時間労働を経験した調理師も多いでしょう。
しかし、近年では働き方改革が進み、労働環境を改善するホテルが増えています。
私もブラックな職場で苦しみましたが、転職によって給料や休日、労働時間が大きく改善されました。
ブラックホテルとホワイトホテルの特徴を詳しく解説し、転職に役立つポイントをお伝えします。
ホテル調理師がブラックとされる理由①│長時間労働の常態化
ホテル調理師は、1日12~14時間勤務が一般的で、繁忙期には16時間以上働く場合もあります。
例えば、8時始業とされるシフトが実際には6時出勤しなければ仕込みが追いつかないケースは常態化しています。
このような状況では、肉体的な負担が蓄積し、健康を損なうリスクも高まります。
ホテル調理師がブラックとされる理由②│違法な残業とタイムカードの改ざん
多くのブラックホテルでは、残業時間が過小に報告されるケースがあります。
実際には月100時間を超えていても、タイムカードの改ざんで支払われる残業代はごく一部です。
私が以前勤めていたホテルでは、月に70時間以上残業しても支給額は5万円程度でした。
こうした状況が続くと、経済的にも精神的にも大きな負担となります。
ホテル調理師がブラックとされる理由③│上司や先輩からのパワハラ
ブラックな職場では、上司や先輩からのパワハラが横行しているケースも少なくありません。
罵倒や暴言、理不尽な指示が日常的に行われる環境では、精神的なストレスが増大します。
私は幸い、パワハラ被害はありませんでしたが、周囲からはそのような事例を頻繁に耳にしました。
このような環境では、モチベーションを維持するのは困難です。
日常的なハラスメントに悩んでいるなら一刻も早く総務人事や然るべき機関に連絡・相談して身を守りましょう。
会社に直接言いづらい場合は、退職代行などのサービスを利用する案もあります。
ホテル調理師がブラックとされる理由④│離職率の高さと頻繁な求人
求人サイトで「常に同じ求人が掲載されているホテル」は注意が必要です。
離職率が高く、人手不足が常態化している可能性があります。
短期間で大量の離職が発生している場合、その職場には深刻な問題が潜んでいると考えられます。
応募前に口コミや評判を確認しましょう。
ホワイトなホテルの特徴5選
ホワイトホテルを見つけるためには、以下の特徴を確認することが重要です。
転職先選びの際には、このチェックリストを活用して、理想の職場環境を見つけましょう。
ホワイトなホテルの特徴①│労働時間が正確に管理されている
ホワイトなホテルでは、労働時間を正確に記録し、サービス残業が徹底的に禁止されています。
特に、タイムカードやシステムでの出退勤管理が行われている職場は信頼できます。
私が転職したホテルでは、勤務時間が始業から終業までしっかり記録され、実際の残業時間も正確に把握されていました。
ホワイトなホテルの特徴②│有給休暇がしっかり取得できる
有給休暇の取得率は、職場環境の良さを判断する上で重要な指標です。
私の転職先では、年間5日以上の有給休暇取得が義務付けられており、希望日に取得できる柔軟な制度が整備されていました。
家族との時間や自己研鑽のための時間を確保できるようになりました。
ホワイトなホテルの特徴③│福利厚生が充実している
福利厚生の充実度は、従業員をどれだけ大切にしているかを示します。
産休・育休制度や復職サポートが整備されているホテルは、働きやすさの面で非常に魅力的です。
資格取得補助や食事補助といった制度がある職場もおすすめです。
こうした福利厚生があと、安心して長く働ける環境が整います。
ホワイトなホテルの特徴④│離職率が低く、勤続年数が長い
平均勤続年数が長い職場は、従業員満足度が高いことを示しています。
口コミサイトや企業の評判をチェックし、離職率が低い職場を選ぶことが大切です。
面接の時に離職率や定着率を質問してもいいでしょう。
私が転職したホテルは、従業員の定着率が高く、働きやすい環境であることを実感しました。
ホワイトなホテルの特徴⑤│面接官が誠実で丁寧に対応してくれる
面接時の対応は、その職場の誠実さを知る重要なポイントです。
仕事内容や給与、休日について具体的に説明してくれる面接官がいる職場は信頼できます。
私が転職した際の面接では、給与体系や休日について詳細な説明があり、安心して入社を決められました。
ホテル調理師の年収と給料の現状
調理師の平均年収は300~400万円程度ですが、地域や役職によって大きな差があります。
都市部の高級ホテルでは給与が高い傾向にあり、料理長などの管理職になると600万円以上を目指せます。
給与アップを目指すには、自身のスキルや経験を具体的にアピールできるかが重要です。
例えば、「和食の調理に特化した経験」や「宴会料理のマネジメント経験」など、具体的な実績を伝えると評価が上がります。
調理師の転職での面接対策│企業の見極めに必要な質問例
面接は、職場環境や労働条件を確認する重要な機会です。
事前に質問を準備しておけば、希望する職場とのミスマッチを防げます。
ここでは、確認すべき質問例を具体的に紹介します。
勤務条件について
勤務時間や労働環境を把握することは、ブラックな職場を避けるために欠かせません。
以下の質問を参考にしてください。
「残業時間は月平均どのくらいですか?」
「繁忙期と閑散期で業務量に違いはありますか?」
残業時間が長い職場は、働き方の負担が大きい場合が多いです。
特に繁忙期の業務量を具体的に確認しておけば、現実的な働き方をイメージしやすくなります。固定残業代(みなし残業代)が含まれている場合、長時間労働が前提となっている可能性があります。以下の質問で確認しましょう。
「固定残業代は何時間分が含まれていますか?」
休日数の確認
年間休日は、その職場のホワイト度を測る重要な基準です。
一般的に、117日以上の年間休日がある職場は、働きやすい環境とされています。
求人票に記載されている情報が実際の運用と一致しているか、具体的に尋ねることが大切です。
法律で定められている有休消化の義務も果たせているか確認しておきましょう。
給与や昇給について
給与や昇給の仕組みを把握すれば、将来のキャリアプランが明確になります。
次の質問を準備してください。
「昇給の基準や頻度について教えてください。」
「基本給以外に手当やインセンティブはありますか?」
福利厚生について
福利厚生の充実度は、従業員を大切にしているかどうかを判断するポイントです。
以下の質問を活用してください。
「有給休暇の取得実績はどの程度ありますか?」
「産休・育休の取得事例について教えてください。」
これらの質問から、職場が家庭やプライベートを重視しているかどうかが見えてきます。
面接が不安なら転職エージェントを活用しよう
面接に不安がある場合は、転職エージェントのサポートを受けるのも効果的です。
例えば、フーズラボやitkでは、プロのアドバイザーが質問例や注意点を具体的にアドバイスしてくれます。
自分一人では気づけない視点での提案がもらえるため、初めての転職でも安心して準備が進められます。
まとめ│ブラックなホテルから抜け出し、転職で豊かな人生を
ホテルの調理師として働く中で、「この環境で本当に良いのか」と悩んだことはありませんか。
長時間労働や低賃金が続く職場では、将来に不安を感じるのも無理はありません。
しかし、すべてのホテルがブラックではありません。



私もかつてブラックな環境で働いていましたが、転職によって労働条件や年収を大きく改善できました。
ホワイトなホテルでは、労働時間が正確に管理され、福利厚生も充実しています。
その結果、仕事だけでなく、家族との時間や趣味を楽しむ余裕が生まれました。
「転職なんて難しい」「どこに行っても同じ」と諦めるのは早計です。
転職は、挑戦の始まりであり、新しい人生への第一歩です。
最近では飲食業界に特化した転職エージェントもあります。
フーズラボやitkなどのサービスでは、自分の市場価値やスキルを客観的に把握できます。
さらに、希望条件に合う職場を効率的に探すサポートを受けられます。
エージェントの登録は無料で簡単に始められるので、気軽に一歩を踏み出してみてください。
「自分には無理」と感じる気持ちを少しの勇気に変えるだけで、新たな未来が開けるはずです。
私も転職を通じて、諦めていた豊かな生活を実現しました。
この経験が、あなたの人生を変えるきっかけになれば幸いです。
今こそ、行動を起こし、新しい人生をスタートしましょう。



